6/9遂に発売になった「僕の妻は発達障害」第4巻(第20~25話を収録)、面白くて一気に読みました。私の感想をまとめました。作品、またドラマ「僕の大好きな妻!」を一層楽しむ参考になればうれしいです(*^^*)
登場人物紹介が出た!
第4巻の冒頭には、絵入りで登場人物が紹介されています。3巻までにはなかったことですね。それだけ、3巻までのお話の積み重ねで4巻ができていることがわかります。
でも・・・萬坊事務所の人物に荒川君がいない( ;∀;) 荒川君は第2巻/第8話「普通じゃない後輩の話」で活躍したから、第4巻では登場なしですね。ドラマ第2話も荒川君の回だったし(*^^*) 第4巻では、唯一の女性アシスタント・荒川さんと、チーフアシスタントの佐竹さんが登場します(第25話)。佐竹さんの荒川さんへの気持ちも明らかになります!
そして、知花が勤務する百貨店のスタッフとして、加賀店長と青木副店長も登場人物紹介に出ています。4巻では、20話・21話で、お二人がしっかり登場しています。
それぞれ事情のある中で結果を出す。それが仕事。
↑これ、加賀店長の言葉です(第21話)。名言だと思いました。社員としては、社長の指示を「現場の事情も知らないで勝手なことばかり・・・」と思ってしまう。でも社長は会社全体の視点から必要なことを支持している。働く人たちそれぞれの地位、立場、役割があって、それらがうまくかみ合って機能して結果を出していくのが職場。立場、役割は違うのだから、想い、考え方が違うのは当たり前。

だから、「始まりは知らないことを知ることから」。←これは、第25話の最後にあるメッセージ。知花と荒川さんは友だちだけど、ホントはお互いのことを理解しあえていなかったんじゃないか、というくだりで出てきます。これもまた、名言だと思いました(*^^*)
知花は接客に向いている!
第20・21話では、知花と青木副店長が職場で対立するお話が描かれています。青木副店長のいじめ!?に悲しみ悩む知花の姿には、胸が締め付けられました(>_<) でも青木さんには青木さんの立場や思いがあって、知花に対して、また知花を容認している加賀店長に対して不満が出てきているので、青木さんのことも理解してあげなきゃ、とも思います。。でも、青木さんからのいじめ!?に対して、はっきりと意思表示する知花も凄いなーと思いました。
で、なぜ知花を雇うのか、青木さんが加賀さんに尋ねる場面では、「北山さん(←知花のこと)には接客のセンスがあるから」と加賀店長はキッパリと答えます。ここ、感動しました!!

しゃべり方に抑揚があり、話題が豊富で、目線や笑顔のタイミングなど、販売員として華があると説明しています。知花はおしゃべりが止まらなくなったり、話がポンポンと他の話題に飛んだりすることが、日頃のコミュニケーション上の悩みとなっています。しかし、販売の現場では、それが良い方向に転じていたんですね。そして、“華がある”って、とっても大切だと思いました。販売員とか、先生とか、インストラクターとか、人様と直に話す仕事では、専門的な知識があることはもちろん必要ですが、華がある・無いって大きな要素、場合によっては専門知識よりも必要かも、って思います。服を見に行って、店員さんに商品知識をいろいろ話されるより、話が面白くてその店員さんが好きになったら、もう自然に買っちゃいますよね(*^^*)
そして、加賀店長って、できる上司だな、とも感じました。加賀さんの“事情”は、第3巻/第15話を読むとよ~くわかります。
夫婦はバランスが大切
知花が発達障害とわかり、悟は自分が支えなきゃ!と思います。でも、一方的に支えるのではなく、支え合うのが夫婦というもの。バランスが大切なんですね。悟の描く漫画は、様々なキャラたちが認め合っている、多様性があると、出版社に認められてきます。悟がそのように寛容になれたのは、知花との生活のおかげ。でも仕事で忙しい中、知花から色々話しかけられると、悟はイラっとしてしまいます。知花も、何をしても悟を怒らせてしまうと悲しい。。そこで、宮ノ森先生から、怒りをコントロールする「アンガーマネジメント」を紹介されます。怒り方にもいろいろタイプがあって、悟は「外柔内剛タイプ」。一見穏やかだが、強い意志を持つ人。自分のルールを侵されるとストレスを感じて、イライラや怒りを感じるのだそう。アンガーマネジメントって、自分の性格が客観的に把握できて面白そうです。第22話で、悟が「アンガーマネジメント入門」という本を読んでいる場面があります。絵の感じから、この本かな?って思いました。私も読んでみたいと思いました(*^^*)
この22話では、悟の作品が準大賞に選ばれたお祝いを知花が準備している場面があります。準備できたかな?と悟がドアを開けようとすると、「ま(←まだの意)」と言って顔を出した時の知花の顔が超ウケる! これ、必見です! この表情見るだけに、第4巻を買って損はない!!( ´艸`) 他にも、悟の気持ちがいっぱいいっぱいでキッと振り向いた時の悟の表情や、宮ノ森クリニックを訪れた時のやつれ切った悟の表情も必見です(*^^*)
アウェイな気持ちにさせるのは・・・
第23・24話では、悟と知花の未来=子供のことが考えさせられました。子供が欲しいという悟へ「お断りします」と身もふたもない答えを返す知花(;^_^A でも、子供の頃から、友達付き合いや親との関係でづまずいてきた知花にとって、子供が幸せでいる姿が想像できないのです。これなど特に、他の誰にもわらない悩みだと思いました。

そして、同じ人たちがどのように考えているのか知るために、知花と悟は発達カフェを訪れます。発達障害の当事者が営むコミュニティスペースで、全国にけっこうあるんですね。私も今、「発達カフェ 東京」で検索してみたら、668万件もヒットしました。

このカフェでは、カップを落として割ってしまったり、失敗するのは当たり前、発達障害のある人が安心して時を過ごせる場になっています。そこでは、発達障害のない悟のような人は「定型」と呼ばれ、悟はアウェイな立場。でも普段、発達障害のある人は自分が「発達」と区別され、アウェイな立場。誰でもそれぞれ違いはあるのが当たり前。それはみんな一緒。そんなことを改めて感じさせてくれました。
それは、気遣いじゃなくて傲慢!
第25話は、知花の友だちとして、荒川さんが佐竹さんと一緒に北山家にやってくるお話です。荒川さんは、知花は発達障害があっても、とっても素敵な人だと力説、発達障害があることで良かったこともきっとあるはず!と知花に尋ねます。でも・・・「その人が何を抱えているのかも知らずに勝手に解釈して、いいことかのように言うのは、気遣いじゃなくて傲慢だと思う」と佐竹さんが言うのです。

これには私も、胸がずしんとしました。確かに、“定型”の人からしたら、“発達”の人は発達障害というハンデがあっても、しっかり生きている素敵な人、というように思ってしまいがち、上から目線的に思いがちだと思います。でもそれは、勝手な思い込み。その人のことを全部理解できてるわけないじゃん!! 定型も発達も、そんなの一緒、それぞれ違うだけ。発達障害と言われるものは、周りの勝手な思いや環境がつくりだしているものだと、改めて思いました。
佐竹さんも、色々ふっきれたようでよかったよかった(*^^*) 「始まりは知らないことを知ることから」が第25話の締めのメッセージとなっています。
「僕の妻は発達障害」第4巻の感想 まとめ
第3巻までのお話で、知花の発達障害の状況がわかってきたことを受けて、知花の職場でのお話や、悟の同僚と知花との友だち関係、そして悟との子どものことなど、お話が発展していきます。そして、紙版だとカバーも可愛くて素敵です(*^^*)

第4巻に続く第26話では、発達カフェでのちょっとしたショックな出来事をきっかけに、知花は子どもの頃の出来事を鮮明に覚えていて突然話し出すという、悟には想像できなかった場面が描かれています(コミックバンチwebで読めます)。昔の話を交えながら、ストーリーが少しずつ展開していくので、気持ちがゆったりと読める「僕の妻は発達障害」。第5巻が楽しみです(;^_^A
ドラマ第3話では、知花の両親が登場します。知花と母、父、それぞれの思いが交錯しそうです。見逃し配信はFODで。本日も最後までお読みくださり、どうも有難うございました。